うすのろと阿房な話

個人化された日常にあること 気になったことを。 白南風(しらはえ)とは梅雨が明ける6月末ごろから吹く、爽やかな空気を運ぶ南風のことを言います。

グループリーグ 屈指の好カード オランダ VS スペイン

後半からのみの印象

 

オランダはあえて楔にいれさせてるのか?と思えるほど、楔のボールにタイミングよく体を合わせていく。気温や湿度のピッチ条件はわからないが、後半交代したオランダ選手の疲労具合をみると、かなり回転数高めに試合に入っていたように見受けられる。

 

常に先手で相手を動かしていたスペインの中盤が自由にならず抑え込まれる時間が長くなっている。

 

しかしオランダのカウンターのキレはスゴイね、特に前線と中盤のフィードのタイミングがアジャストしまくっていて格別。旬のストライカーと今だ精彩を放つサイドアタッカーに加えテンポ変えられるゲームメーカーがいる。終盤はスペイン陣営は手が付けられないといった感じだった。

 

1点目、縦気味のフィードをキーパーの頭を越すふわりとしたヘッダーでスーパーゴール。あれやられたらキーパーはノーチャンス。2点目もカウンターから、パスを受ける直前の方向転換から見事にDFの裏を突いたロベンが得意の左足で押し込む。

3点目はスペイン側からすると不運な点だったが、ここでかなり全体の志気が落ち、更に運動量も激減。逆にオランダにいいように展開される場面もあり体力面でも勝負あったという感じだった。

 

長年、攻撃主体を信条としてきたオランダが前回王者相手に割り切ったゲームプランを選び、それが見事に嵌った形。現世代でトップランクのポゼッションサッカーを展開するスペイン代表相手に先制点を入れられながらの逆転勝利はものスゴイ価値がある。ここ数年、先制点を取ったスペインが負けたというのはあまり記憶にない。

 

タフなMFがいて底でしっかり耐えれてカウンターのキレは超一級。尚且つポゼッションさせてもソツがない。むしろ省エネな感じは立ち位置としてはAWAYになる今大会向きな感じもしなくもない。

 

南米の暑さがチーム全体の体力面を顕著に奪うだろうから、交代選手がどれくらい稼働できるのかチーム全体で疲労度を抑えながらベスト8あたりの大きな山を迎えられるかが焦点になりそう。

その意味においてもこの大量得点での勝利は今後の戦いにプラスになる。

 

コンディションがこれだけ試合のクオリティを違うものにするというのはクロアチアやオランダを見て再確認。今大会もダークホースの位置からの頂点を虎視眈々と狙っている感はある。

 

日本は親善試合で確かに善戦した。しかし、親善試合でこの迫力は出ない。日本のコンディションもベストではなかっただろうが、やはり本気は違う。このクラスの相手に堂々の試合ができるか。そこにチームの真価を見出すことができるだろう。

 

話は戻ってスペインからしてみればただの敗戦ではなく1-5で負けたのは今後かなりのディスアドバンテージ。しかし前回大会でもまさかの緒戦、スイス戦での負けからの戴冠。ここ何年もなかった惨敗後2戦目への数日でチームのメンタル面を勝利の方向へどの程度集約できるかがグループリーグを突破するための大きな要素になる。

 

グループリーグを争うチリも攻撃陣がかなり調子がよさそうだし、準ホームのような雰囲気でやれるから侮れない。